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CSCプレートについて
CSC条約 (The International Convention for Safe Containers)
シーエスシー条約。コンテナリゼーションの発達に伴い、1972年にジュネーブの国連欧州本部で安全なコンテナに関する国際条約(International Convention for Safe Containers, 1972、以下「CSC条約」)が採択された。この条約には2つの目的があり、1つはコンテナの取り扱い、積み重ね、および輸送において人命の安全を高水準に維持することであり、もう1つは国際的な安全要件を定めてコンテナによる国際輸送を容易にすることである。
CSCプレート
シーエスシー プレート。CSC条約に規定された安全検査に合格したコンテナにはCSCプレートが取り付けられる。CSCプレートはConsolidated Plateとも呼ばれ、CSC条約に基づく安全承認板に加え、TIR&CCC条約に基づく国際輸送承認板、国際植物防疫条約に基づく防虫処理銘板が一つになっている。
PES (Periodical Examination Scheme)
ペス(ピーイーエス)
CSC安全承認板が取り付けられているコンテナの所有者はコンテナを安全な状態に保持する責任があり、コンテナの製造年月から5年(60ヶ月)以内、それ以降は2.5年(30ヶ月)を超えない範囲で、CSC条約の規定に従って検査を行い安全を確認しなければならない。PESとは、第三者検査機関等による「定期検査」を実施することでコンテナの安全性を保持する仕組みをいう。
安全検査には、基本的に、BV等の第三者検査機関等の立会いが必要で、検査で問題がなければCSCプレートに次回検査期限(当該検査日から起算して30ヶ月後)の刻印もしくはステッカーが貼付され、検査レポートが発行される。
Approved Continuous Examination Programme (ACEP)
アセップ
Approved Continuous Examination Programme (ACEP)とは、関係締約国(もしくはその指定検査機関)により承認された継続的な検査計画による2.5年(30ヶ月)を超えない範囲での検査によりコンテナの安全性を保持する仕組みをいう。
コンテナ船社、大手コンテナリース会社の殆どがACEPを採用しており、具体的には、コンテナの受渡しの都度の保守点検等、必要に応じたメンテナンスの記録を保存して安全を確認する。
尚、ACEPの仕組みにおいては、基本的に第三者検査機関等の立会いは必要ない。
下の写真は、某リース会社のコンテナ。このリース会社は自社デポにて検査を行い、検査有効期限1~2年を設定し、独自のステッカーを貼付すると同時に「PES certificate」を発行している。但し、第三者検査機関の立会いは無く、自社判断なので、船社によっては当該コンテナのCSCプレートは有効で無いとして、輸送を拒否される可能性もある。従って、同社のコンテナをSOCとして国際輸送に使用する際には、事前に船社の受け入れ確認が必要となる。