いつも年の瀬から新年を迎えるに当たり、心が引き締まる思いを感じる。新しい年の日々は昨日、今日、明日の繰り返しなのだが。何時からか定かに覚えていないが、今でもそうであるが、朝は目覚めるとかすかな緊張を感じながら寝床から起きだす。今日、何をやらなければならないか、家を出る前に会社に着いたらやることのプライオリティーが自然に整理されている。
それでも一年の計は元旦にありと言う如く、新年を迎えるにあたり、更に心新たに緊張感も高まる。その中で、行く年に対する反省と来る年を迎えるに当たり新年の決意、決心を新たにする気持ちは此処何十年と変わらない。常に考えないと解決は得られない。常に望まないと実現はしないが小生の信条である。
1月4日(月)は我が社の仕事始めの日。正月気分がまだ抜け切らなかったが、休みが短かっただけに仕事への切り替えは楽であった。しかし、今年の仕事始めは1月5日(火曜日)からのところも多かったようである。
今年は干支で言うと丙申で変化、激動の年とのこと。それを象徴するかのように年初(大発会)の日経平均株価は3年連続の下げを記録。株価は下げ止まらず、4日から8日の5日間で1335円下げて終値は1万7697円。8日のニューヨーク外国為替市場の円相場は6日続伸し、前日比45銭の円高・ドル安の$1.00=JPY117円20~30銭となり、投機マネーが安全性が高い円相場に向かった結果であると日経新聞が報じている。
一方、世界の動きも目まぐるしい。1月2日にサウジアラビアがイスラム教シーア派の宗教指導者ら47人を処刑したことに対し、イランの群衆がテヘランのサウジ大使館を襲撃した。これに対して3日、サウジアラビアはイランとの外交を断絶。それにバーレーン、スーダン、ソマリアもイランとの断交を決めた。7日イランはイエメンの首都サヌアにあるイラン大使館がサウジ空軍機による空爆をうけたと発表。中東は一層の混迷を深めている。
1月6日の北朝鮮の核実験、それに対する国連安全保障理事会での制裁措置への動き。そして年末からの人民元の対ドル安相場が止まらず。その結果、中国経済の将来に対する不安が世界株式市場に動揺を与え、世界同時株安を引き起こしている。7日の米国市場の原油先物指標、WTIが1バレル32.1ドルを付け、2008年のリーマン・ショック時の安値、32.4ドルを下回った。12年振りの安値である。
米労働省が8日発表した2015年12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月に比べ292,000人増加となった。雇用拡大を示す20万人を3ヶ月連続で上回った。失業率は5.0%。米国の1015年の新車販売は5.7%増となり過去最高の1,747万台となった。米国景気の底堅さが出ている。これで昨年の12月半ばに米連邦準備理事会(FRB)が9年半振りに決定した利上げは正当化される。今年も年4回程度の利上げを想定している。
しかし、一方人民元先安感、原油安の要因の一旦は、米連邦準備理事会(FRB)が昨年12月半ばに利上げに踏み切ったことに関わっている。巨額の投資マネーがリスクの高い資産運用に慎重になっている。そのために財務が脆弱な企業は資金調達が難しくなると見られている。
昨年の12月末の待機船は331隻、135万9.400TEU、船腹量は前年比5倍増、船会社は旧正月後の需要減に備え運休措置を続行と業界紙、Shipping GuideがフランスのAXS-Alphalinerを引用している。各船会社は船腹量の削減に努めてきた。そして今年, 大規模な運賃修復を北米、欧州、中東、豪州、南米の主要航路で実施した。その結果、コンテナ運賃が急騰と日刊カーゴが1月6日付伝えている。各船会社が、この機会を大切にし、不毛の運賃競争を止めることを切に祈るものである。我々が関わっている商売は船会社、リース会社無しには成り立たない。だから船会社、リース会社にもう一度自信を取り戻して欲しいと願っている。
現在、2M(マースク、MSC)、O3 (CMA-CGM, UASC, China Shipping), G6 (NYK, MOL, Hapag-Lloyd, OOCL, APL, Hyudai), CKYHE (COSCO, K Line, Yanming, Hanjin, Evergreen)の4大Alliance体制である。CMA-CGMによるNOL/APLの買収、COSCOとChina Shippingの合併。APLが所属するG6, China Shippingが所属するO3、COSCOが所属するCKYHE。新たなAllianceの編成に動きはじめている。APLはO3に加入予定。China Shippingはコンテナ船からの撤退。COSCOの動静に注目が集まる。中国では海運会社集約が引き続き行われ、昨年末、中国船社3位(シノトランス&CSC)、4位(招商局集団)の統合が決まった。
現在の新造コンテナ価格は$1,450 per 20fとなっている。これは歴代のコンテナ価格でいくとかなり安い方に位置する。コンテナ鋼材が安いとは言え、そろそろ限界に近いと言える。それを見越してか、中国の新造コンテナ工場在庫数は、2Million TEU近くなっている。特に新造コンテナの価格が下がっているため、資金に余裕がある船会社、リース会社が新造コンテナの購入に力を入れているようである。
小生の1月1日の初夢はEFインターナショナルが今年、2016年も2倍の売上を上げ、社員全員で喜んでいる夢であった。 ”2015年に2014年の倍の売上を達成したからといって、今年、2016年に2015年の倍の売上を上げるのは無理ですよ!”と泣き言を言っていた営業社員が”本当に出来たのですね!”、 ”出来たのですね!”と喜んでいた。”だから言っただろ!社員全員が真剣に売上を倍にすると決心するならできるんだ!”、 ”そう思えば出来るんだ!”と叫んでいる自分がいた。これが正夢に成るように今年も社員一丸となって頑張っていきたい。