6月末の週、シンガポールに飛んだ。羽田からの便は横浜在住の小生にとり非常に便利である。それは横浜駅からバスで30分である。お昼の全日空便の ボーイ ング787は新しい機体だった。トイレが温水洗浄便座だったのに驚いた。飛行機まで温水洗浄器が付く時代になったかと感慨深かった。但し、この温水洗浄器 を取り付けているのは日本の飛行機会社だけとのこと。小さな表示が申し訳なさそうについているのであまり存在感を感じなかった。多分知らない人はこのボタ ンは何だろうかと好奇心を抱くくらいで終わるかもしれない。温水洗浄器のことを乗務員に尋ねると日本人の乗務員でなかったためか、あまり関心がなかった。
ボーイング787に日本の企業は機体製作全体の35%を担っている。機体全体が炭素繊維のカーボンでできており、耐食性に優れているため、従来のよ うに機 内温度をキンキンに冷やす必要が無いので今回は往復とも快適な旅であった。また客室の窓が大きく、従来の引き戸式のサンシェードから電子カーテンになって いた。照明もLEDが採用されている。温水洗浄器がその中で採用されたのは不思議ではない。ボーイング787は2011年から既に世界を飛んでいた。しか し今回まで乗る機会がなかったので分からなかった。
温水洗浄器は日本では既に70%の家庭で普及している。日本では、ほとんどの新しいビルは常備している。デパート、公共施設、事務所、ホテル等々。 愛好家 としては喜ばしい限りである。わが家でも30年近く愛用している。その間一度も壊れることなかった。日本製品の品質の良さの証明である。20年ほど前であ るが米国人の友人もその快適さにビックリして自宅用に日本で購入して帰っていった。しかし今年、我が家の温水洗浄器を最新型に取り替えた。省エネで、いろ いろ便利な機能がついている。トイレに入ると自動的に便器の蓋が上がる、男性のために便座もボタンを押すと自動的に上げ下げができる。温水洗浄の温度、水 圧を替えられるのは、もちろんであるが便器に座ると、便座が瞬間に暖かくなる。省エネの最先端である。寒い冬場には欠かせない。また腰を上げると数秒で自 動的に流れる便器。便器に触ることなく用を足せるので衛生的に良いのかもしれない。あるホテルでは、ボタンを押すと便座のビニールカバーが便座を一回り移 動して新しいものに替わる機能が付いたものがあった。これも次の使用する人のことを考えてのアイデアだが、あまりにも過剰サービスのように感じる。
しかし、この温水洗浄器は一度使用したらやめられない。気分爽快である。全世界の人に薦めたい。日本メーカーが強い炭素繊維のカーボン製品や温水洗 浄器は 世界に大きな市場が有ると考える。飛行機の温水洗浄器は良いデモの場所である。分かり易いイラストを付けたら乗客、特に外国人に受けること間違いないと思 う。 6月の米国雇用統計によると非農業部門の新規雇用者増加は予想を大きく上回る288,000人で、失業率は6.1%と着実に改善している。日本海事センターによると、アジアから北米向け荷動きは、14年4月前年同月比6.8%増、119万3,515teu、1月から4月累計は5.2%増の451万 264teuであった。欧州も徐々に経済回復する中で、アジアから欧州向けの4月の荷動きは前年同月比、5.2%増加、123万674teu。1から4月 累計は、前年同月比5.8%増476万7,896teuであった。
それに呼応するように船会社からのリース需要は旺盛のようである。工場の新造コンテナ在庫は現在、310,000teuに減っており、注文に生産が追いつかない状態にあるようである。新造コンテナの価格は、$2,100 per 20fを維持している。
北米西岸港湾労組(ILWU)協約期限が6月末で切れたが、交渉は続けている。しかしストに入る懸念は払しょくできないため、船会社としては、前もって最低限のコンテナの確保をしておきたい。
P3ネットワークについて中国が不認可の決定したことについて、多くの関係者に驚きを持って受け止められたが、40%を超えるシェアーを握るアライアンスに対して中国政府が毅然とした態度を取ったことは、ある意味では注目に値する。
7月9日(水)の日経新聞によると、商船三井が2018年から北極海航路を使いアジア、欧州間で液化天然ガスの定期航路を始める記事が載った。現在 の欧州 航路より10日間の短縮、運行コストも3~4割安くできるとのこと。地理的に言えば、日本は北米、欧州に一番近い位置にある。その時に日本の港がハブ港と しての機能を果たすことができのではないか。北米航路、欧州航路とも、日本がハブ港の役割を担う時代が来るかもしれない。