8月12日(日)、ロンドンで開かれていた第30回夏季オリンピックが終わった。長いようで短かった19日間(実質)の競技日程であった。ロンドンとの時差が8時間あるため、寝不足になられた方も多かったのではないか?期待通りにメダルを取ることができた選手、期待に応えられなかった選手。日本から応援をしている者としては彼らから多くの感動と勇気をもらった。
いずれにしても参加することに意義があるが、自分の実力を発揮できないほど悔しいことは無い。勿論、運、不運もあろう。その時の身体のコンデションで勝負も変わってくると思う。いずれにしても日頃の鍛錬が実力、自信を生むことは確かである。国際試合を経験し、国際試合感覚を培うことは必要である。そうすることにより大きな視野が開けるに違いない。それがオリンピックと言う国際舞台に立った時のプレッシャーに負けない秘訣でもあろう。柔道はもはや柔道でなくJudoである。
スポーツは精神鍛錬の場所である。勝っても驕らず高ぶらずと教えられた我々年代としては、素直にその喜びを表現する若者をみていると少々違和感を覚えるが、今風なのであろう。26競技で302種類の試合が行われた。特に気が付いたのは、試合の前後の挨拶である。流石、オリンピックに参加する選手は礼儀正しい。ほとんどの選手は試合後の対戦相手を讃えあっていた。それは見ている者に少なからず好感を与える。IOCも礼節に気を配っているのが良く分った。全ての審判が試合前の挨拶をさせてから試合開始を宣言し、特に試合後、敗者が嫌がるのを審判が負けた選手に相手とちゃんと握手することを要求していたのが印象的であった。一方、ほとんどの選手が負けた競争相手を気遣い、4年間切磋琢磨してきたお互いのファイトをいたわり合うような表情は、遠く離れて見ている我々にもオリンピックの意義深さを感じさせる。競争相手、敗者への気遣いとフェアプレー精神を尊重するオリンピックもあながち捨てたものでもない。204の国と地域から11,000人以上の人が集まり4年間の成果を競う祭典に集うことも決して無駄では無い。イスラム圏のサウジアラビア、カタール、ブルネイが今回始めて女性選手を派遣した。今まではイスラム教の戒律により女性が参加することができなかったことを考えれば画期的なことである。オリンピックは世界を変えていると言える。日本人の礼節を重んじる態度、フェアプレーの精神、日本的おもてなしで世界に貢献できると考える。日本での開催も決して無駄ではないことを確信する。
コンテナも世界が平和でなければ成長しない。世界中を動き回っているコンテナの数は2011年末で3,215万teu,前年比8.5%の伸び率。これは2010年の前年比7.5%を上回った。1960年代後半から始まったコンテナリゼイションの50年間は右肩上がりの成長である。これからもその成長は世界経済と伴に大きく伸びて行くことは間違いない。
大手リース会社は今年春先に大量発注した在庫を現在持て余している。3月から6月まで船会社から順調に長期リースを成約してきた。但し、7月以降船会社は手持ち在庫で需給バランスがとれて箱回しができているため長期リースの引き取りが遅れている。中には大量の長期リースをキャンセルする動きもある。
船会社もコンテナの需要予測を見誤ったようである。一部の大手リース会社はこの現状をかなり深刻な状況と捉え、現在の工場在庫の解消のために値段を下げて長期リースを確保する動きが出ている。新造コンテナのMLA (Master Lease)での供給を始めたりしている。しかし、現在の工場在庫は先月と同じ約50万teuが存在している。大手リース会社も自分の手持ちの工場在庫が減らない限り、手持ち資金に余裕があっても現状では投機的にコンテナを購入することはしない。一方、リース会社のコンテナ稼働率は今も94~97%を維持しているようである。
船会社、リース会社は8月以降、メーカーに追加注文を入れていない。そのため新造コンテナ価格は、$2,400 per 20fまで下がっているようである。実際に注文を入れると$2,400を切る値段が出て来るものと思われる。しかし、メーカーもコンテナ価格の下落を止めるため生産量の調整、工場ラインの休止を行うことが考えられる。例年コンテナ需要のピークシーズンである9月、10月にコンテナの需要が伸びなければリース会社、メーカーにとってオフシーズンである11月以降の冬場をどのように乗り越えるのかが大きな焦点となる。資金が潤沢にありこれからフリートを大きくしていきたいと考えている中小リース会社がメーカーと組んでこの時期に発注することでピンチをチャンスに変えることができるかもしれない。但し半年間は新造コンテナを寝かせることを覚悟する必要はある。船会社はまだまだ自社コンテナを作る余裕はないので、マーケットの急激な変化によりコンテナを至急手当てしなければならない時、直ぐに使えるコンテナを出せるリース会社が必要である。それも安価なリース料金で、これから発注するコンテナは大手リース会社が在庫として抱えている高い新造コンテナ価格に比べて競争力がある。十分太刀打ちできる。今後、発注時期を良く見定めて発注するのも中小リース会社の経営手腕に関わる。
7月24日(火)に現在の新事務所に移り、多くのお客様から励ましのメッセージ、お花、プラントを頂き感謝感激である。お客様のご期待に応えるため、またもっと多くのお客様に喜んで商売をしていただけるように身を引き締めて、いつの日か金メダルを取れるように精進したい。